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退廃的な美しさ

Feb 04 2018 &Musée

時間の経過とはなんだろう。時間が経過していくことで、廃れていくものや消えていくものがあります。
その一方で次の時代を担う新しさの芽が息吹いていくる。古くなっていくだけではない、
何か現代的な新しさが見え始めているという事がわたしにとっての時間の経過であります。

イギリスで目にした数々の朽ちながらも輝く建築物たちは、時代や歴史、伝統、
そういう時間を封じ込めたという表現が正しいような退廃的な美しさが漂っていました。
静かに忍び寄ってきて、そっと語りかけてくるような美しさ。
古さの中に新しさがあること。それがこの退廃的美しさの魅力でした。

 

かつては賑わいを見せていたであろうその場所に、かつての面影を感じつつ、
今は人があまり足を運ぶことのない場所に訪れる理由としては
歴史上の書物で残っているのような同じ世界であるのに全く同じではない世界が
過去には広がっていた事が事象として残っていることを空気感として感じたいからかもしれないと。

 

今この現実からは想像を絶するような、贖罪の儀式や人間の罪と苦しみからの解放、様々な事柄を感じることで
何か儚く、甘美で神聖な空気を感じような気さえしました。
いつしか朽ちて消え去ってしまうであろうその興味深いを記録にとどめることは意味のあることなのかもしれないと。